- 2015-1-11
その銀色に光る怪しい物体が映写室のストーブ上に現れたのは
ある晴れた冬の日の午後のことでした
宇宙から来た侵略者?
それとも地上に降りた最後の天使?
謎の物体を警戒して映写村は大騒ぎとなりました
「いや、あれはきっと何かのサナギに違いない!」
「すると中から何かが出てくるのですか?」
「ああ、きっと恐ろしい生き物だろう、一体何が…」
するとその時!
「ああっ!サナギが!銀のサナギが開きます!」
やがて中から姿を現したのは…金色に輝く…いい匂い!
「あれは…イモだ!サツマイモだ!」
「凄い…ホクホクだ…ホクホクだ!」
「するとあれは焼きイモだ!この映写村からは根絶したはずなのに…いったい何故!?」
「分からん…だが、きっと食事に行くタイミングのない哀れな映写技師の為に天よりつかわされたありがたい間食に違いない!」
そうして映写村の人々は天に感謝をささげ、ホクホクの焼き芋でお腹を満たしたといいます